フィンランド国際結婚ブログ

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急なお葬式の話

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別れは突然に

フィンランドのお葬式

悲しい事にオヤネンの親族が亡くなり、2回お葬式がありました。当時は突然の事で慌てました。オヤネンも初めてのお葬式なので式の流れなどを私に教えてくれず不安だったのですが、無事にお葬式が終わりました。

「もしお葬式があったら妻としてどうすればいいのだろう?」とは頭の片隅で時たま考えていました。かといってフィンランドのお葬式の事を細かく書いたブログなんてありません。

不謹慎なブログかもしれませんが、これからフィンランドでお葬式に立ち会うかもしれない日本人の為にも今回の事を記録に残しておこうと思います。

えりな
えりな

注:私のいち体験談ですので、参考程度に読んで下さい。
厳格なキリスト教の家庭や、地方が違うと相違点がある可能性があります。
お葬式をした地方はトゥルクとラハティで、参列者は20〜30人位です。

喪服はキルップトリで

まず喪服を日本から持ってきていないので焦りました。
喪服をどこで買ったらと義母に相談したら「キルップトリで」と言われてビックリしました。
オヤネンの卒業式に出席する時も同じ事を言われました。新品で買う必要がない所がまずカルチャーショックですね。

日本のように洋服のルールが書いてあるサイトや本がないので逆に困りましたが、日本よりも若干ドレスっぽいのでも大丈夫かもしれません。ただスカートの丈は短すぎない方が無難かと思います。

アクセサリーはパールなどちょっとした物をつけて良いそう。

結果、卒業式の時にキルップトリで買った黒い靴(6€)、新しくキルップトリで買ったワンピース(半額で9€)、羽織物のカーディガンだけ新品(25€)で全身コーデが揃いました。

バックは悩みましたが買わずに手ぶらで参列しました。何か持ち物がある場合は紙袋とかだけでもいいかもしれません。

オヤネンはスーツ一式を既に持っていたので、Dressmannで黒いネクタイを買うだけだったので簡単でした。
男性の場合はDressmannで一式揃える事になるでしょう。

えりな
えりな

日本にいる私の母は「嫁ぐ時にちゃんとした喪服を持たせればよかった」とオヤネンに謝っていましたが、オヤネン一家は特に気にしていませんでした。

冬だけど上着は使用せず

当時はまだ雪があるマイナス5度くらいの天気。青いダウンジャケットしか持っていなかったので、上着も黒い物を買うべきかと思いましたが、教会まで車で移動し、歩いたのは駐車場から教会くらいまでだったので上着なしでササッと移動しました。

普通にいつものジャケットを着ている男性もいたので、上着に関しては無理しなくて良さそうです。

その他持ち物

フィンランドのお葬式

お花

お葬式の時にメッセージをつけたお花を棺の前にお供えしました。一輪でも何輪でも良さそうです。薔薇を選ぶ人が多く、花の色に特に決まりはなさそうです。
メッセージはネットで検索したポエムをオヤネンがつけていました。
オヤネンママが全員分のお花を購入し、私達は代金を支払いました。

お茶菓子

葬式の後は皆でお食事をします。メイドさんを一人頼み、食事を会場に用意して貰ったのですが、私的に日本式では親族がお茶菓子を持って来る習慣があり、手ぶらで行くのもと思い、丁度ある方に頂いていたロイズのチョコレートチップスを持って行きました。お皿は貸してくれました。
原材料名などをオヤネンに翻訳してもらい、お菓子の側に添えました。

デザートはケーキだけだったので、他にも何か用意すればよかったと思っていた義母は喜んでくれました。

お菓子はグルテンフリーやヴィーガンの人でもなるべく食べれるような物を選ぶといいでしょう。原材料名に着色料とか小麦粉があると説明がややこしかったです。

えりな
えりな

2回目のお葬式の時は日本から帰ってきてすぐだったので、成田空港の免税店で購入した八ツ橋を持参。グルテンフリーだし抹茶は馴染みがあるようで好評でした。
八ッ橋に使用されているニッキはシナモンの事なので、シナモンロールを普段食べているフィンランド人のお口に合ったのかなと思います。

お菓子を持参したのは私だけなので、絶対いる物ではありません。
ただ少しでも自分ができる事をと思い持参しました。

ティッシュと化粧直し

泣いてしまうのでティッシュやハンカチを。私はもしもの時の為に、他の人に渡せる分も持参しました。
女性なら化粧直しと鏡を持っていくと良いでしょう。

カメラ

お葬式の記録は誰がやるのか親族内で話し合う事があるかもしれません。良いカメラを持っているのであれば名乗り出てもいいでしょう。

式の間は撮影してはいけない場面もあるので、どのタイミングで、どの位置から撮影していいのか聞きましょう。難しい時は他の人にカメラだけ貸せばいいと思います。

葬式が終わり、牧師さんが去った後は皆携帯で写真撮影。皆で棺の前で写真を撮りました。お葬式の後の食事会でも撮影しました。

新聞掲載は割と高い

地元新聞に死亡広告が載りましたが思ったよりも高く、一番小さいのに確か500€くらいしたと聞きました。

えりな
えりな

「家族が多すぎて名前を書く所に全員の名前を書けなかった!」と言っていました。文字数ですね。

式当日までの流れ

フィンランドのお葬式

準備

親族がお亡くなりになってからバタバタするかと思いきや、そうではありませんでした。
お亡くなりになってから2週間後にお葬式がありました。会場を決めたり土葬にするか火葬にするかなど、段取りが日本に比べてすごくゆっくりに感じました。

お葬式に招く側はバタバタしてたとは思いますが。オヤネンの兄夫婦は食事会会場の予約等をしてくれました。
ここで日本みたいに長男が色々するのではなく、三男夫婦が色々したのは日本人的にはなんだか違和感でした。

えりな
えりな

その間に私は自分の喪服の準備とバスチケットを予約。

式当日

お葬式当日は教会まで親族の車で送って貰い、皆が集まった所で会が始まりました。
会場入りする前に親族同士で挨拶やハグを。初めて会う人も多く、ここで私達の結婚を知る人もいておめでとうと言われたり。

式の流れと歌詞が書いてある紙を渡されます。教会に入ると既に棺は会場にありました。ここで涙がブワッと出てしまいます。
日本のように棺からお顔が見える訳ではないので、最後に会った時が故人のお顔を見た最後の姿かと思うと寂しくて寂しくて…。

式の内容は、故人がクリスチャンで教会に所属していたか、親族の中にクリスチャンがいるかどうか等で若干変わってくるかもしれません。
なので親族の中で誰がクリスチャンなのか事前に知っておくと良いでしょう。

えりな
えりな

親族に神父の業務ができる人がいると結婚式やお葬式で助かります。
クリスチャンな方々は式の時の歌も歌えるし、歌えない私としては助かりました。

オヤネンの親族の中には牧師を出来る人、キリスト教の歌を歌える人が数人いました。なので式の中で使用する歌は親族が演奏を。

お葬式の内容は、牧師さんのお話、3曲くらいの歌の後、皆で別れの言葉を言いながら棺の前に花を添え、日本でいう黙祷のように棺の前で静かに頭の中で故人に語りかけます。

えりな
えりな

別れの言葉を言う人もいれば、静かに黙祷する人もいるのでそこは人それぞれでいいと思います。

式の後は食事会

式の後は会場を移して食事会でした。ビュッフェ形式の食事を食べた後、クリスチャンの方が歌を歌ったり、故人のアルバムを見ながら話をしたり。
最後はデザートが出て会は終了です。

すぐにお墓には入らない

その後すぐにお墓に埋めるのかと思いきや、火葬なのでまた違う日でした。
お墓に埋める日は本当に親族のみで、私服で立会いをして終了。

※火葬の為、土葬の方とは手順が違う事、ご了承下さい。

お葬式に出席できない場合

日本でいう電報のような物がある

お葬式に出席できない場合は日本でいう電報のような物を送ります。食事会の時に朗読されます。

えりな
えりな

実はもうひとつお葬式があったのですが私達は日本にいた為出席できませんでした。
日本では最適なデザインが見つからず、無地のハガキを買い自分で花と十字架の絵を描き、オヤネンに文章を書いてもらい郵送しました。

お葬式は慌てないで

日本のお葬式のイメージは、お亡くなりになったらバタバタバタッと事が進み、嫁はお茶出しなどをするイメージでしたがフィンランドはとてもゆっくりだなと感じたのが今回の印象です。

かつ、亡くなった御本人が教会に入っているかどうかも関係してくるようです。教会に入っている場合は週末に葬式が可能ですが、入っていない場合は平日のみになる事もあるようです。

お葬式の時は、日本みたいに特に事前に覚えておかねばならない細かいルールもありません。
オヤネンに「式の最中は皆の真似をすれば大丈夫だよ」と言われていましたが正にその通りで、全てにおいて拍子抜けでした。
葬式中に歌う歌が歌えなくても仕方がないので、気にしないで大丈夫です。

えりな
えりな

所々思い出し泣ききしながら書きました。いつか誰かの参考になりますように。

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